ドーモ Seijiです
先週はROBO-ONEでした、参加された皆さんお疲れさまでした。
今回話題になったのは初めて開催されたROBO-ONE autoという完全自律で戦うカテゴリーと3Dプリンタを使ったロボットの台頭ですね、特にLightでの活躍が目立っていました。
写真提供「つちのこ@ロボ部」様 ありがとうございます。
このロボットは、韓国のチームが製作してたもので素材はPLAを使っていることに結構驚かれているコメントが出ていたり、私に問い合わせが来たりしてたので改めてPLAについて書いてみます。
PLAの正式名称ですが「Polylactic Acid ポリ乳酸」です。よくトウモロコシ(でん粉)を原材料としたエコプラスチックと紹介されています。
3Dプリンタ用フィラメントとして、一般的に使われるABSとの特徴の違いとしては
・出力が比較的低温度で出来る(180~230℃)
低価格な3DプリンタでPLA専用が多いのはこのあたりが理由、ただ60℃くらいかけると柔らかくなってきます。
・ABS等に比べて反りにくい
薄板やロボットのフレーム等を出力するには使いやすいです。
・硬い
ABSに比べて相当硬いです。
ただ、デメリットもあるわけで
・とにかく硬い
バリを削ったり表面処理をするのがとにかく大変
・塗装しづらい
一般的な模型用塗料が食いついてくれない、下地処理にひと工夫必要。
・生分解する(?)
近年エアーガン等にも「バイオBB弾」という名称でPLA素材が使われており、土に還るというのですが私の使ってるPLA部品は1年くらい使ってますがその兆候は無いのでなんとも言えないところです。
上記のような特性を理解すればロボットへの活用はしやすいのではないでしょうか。
・フレーム等への利用
出力時の反りが少ないので平板や長物の出力に使う
・塗装はしない
使いたい色のフィラメントを使って、極力塗装する工程を無くす
塗装については色々と実験してみいたのですが、下地処理をサーフェイサーやミッチャクロン等を使って表面をコーティングしてしまうくらいやればそこそこ実用に耐える塗装が出来ます(有機溶剤の匂いがかなりします)。
切削も240番くらいのサンドペーパーを使えばある程度の面出しは出来ます、そこから番手を上げて研磨していってもなかなかツルツルにはならないのである程度で止めてサーフェイサー等の下地材を吹いたほうがいいかと思います。
積層面の剥離対策には瞬間接着剤やアクリル用接着剤を染み込ませて予防するという方法があります。
今まではアルミ剥き出しで銀色のロボットばかりでしたが3Dプリンタを使うことによってカラフルな機体や曲面を持ったロボットも現れてきました。
写真は3Dプリンタ外装+アルミフレームのテルル軍団
PLA等をフレームに使うことによって軽量化や剛性の出し方も変わってきているので、今後どういったロボットが現れるか楽しみです。
機会があれば他の素材もやっていきます、最近人気のポリカーボネイトとか。
WebShopでは各種フィラメント、3Dプリンタ関連の商品も各種取り扱っております。
これならオススメ出来るっていう加工素材や下地剤が出てきたら順次新商品としてご用意していきますのでご期待ください。
皆様のご利用お待ちしております。
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