学生の皆さんは期末試験、卒論、修論で忙しい時期かと思います。社会人の皆さんの中には年度末でデスマーチの人もいるかもしれません。そんな忙しい皆様に、ほっと一息入れていただけるよう、最近出版されたロボットや人工知能が話題の本を紹介!というのを書いてたら楽しかったので第2段です。
またまたネタバレしないようにご紹介したいと思います。
今回ご紹介するのは、細田耕先生(大阪大学)の「柔らかヒューマノイド―ロボットが知能の謎を解き明かす (DOJIN選書70)」。
こちらの本は、細田先生が数式を使わずに縦書きで技術のこと紹介するのめっちゃ難しい!と叫んでたくらい、数式はほとんど出てきません。
ガチの数式バリバリのヒューマノイドの設計の解説を期待されてる方にはどうやってロボットが歩いているかというのの原理をわかりやすく説明するのに役立つ本だと思って読み進めていただけると良いと思います。
ロボット作ってると生き物ってすごいなーと思う瞬間がいっぱいありますが、本書の中でも人間の筋骨格についても言及があり、おおーと目からウロコが落ちる知見もいっぱいです。
また、歩行ロボットはどう実験するか、世界中の歩行ロボットの研究の紹介や歴史を語っている所などもあり、数式はないながらも読み応えはある1冊です。
特に、これから歩行ロボットの研究に取り組む学生さんには、まずこの本を読んで、「歩行」って実現したら楽しいけど、研究したら奥が深い!というのを知っていただくのにとても適してます。
また、ロボットは別に専門じゃないけど、歩行ロボットに興味がある。そして人型ロボットって注目はされてるのにどうして研究としては難しいの?と思っている一般の方にもどういうしくみなのか等を詳しく知るのにお勧めです。
最近は、柔らかいロボット(ソフトロボティクスと呼ばれる分野)も話題になってきたこともあり、冬の夜長に読み進めたい1冊ですので是非どうぞ!
細田先生からのメッセージ
人間のカラダをマネしてロボットを作ると、知能のナゾを解くことができます。コンピューターより遅い脳でどうして上手にジャンプできるのか、チェスや碁に強い人工知能が、ドア開けが苦手なのはナゼか、滑りセンサーがないはずの指がどうして滑りを感じることができるのか。カラダの柔らかさにその秘密はあります。柔らかいロボットを作って人間を知るための挑戦を覗いてみませんか?
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